「諸君、私は妹が好きだ。」  「諸君、私は妹が、好きだ。」  「諸君、私は妹が大好きだ。」  「実妹が好きだ。犠妹が好きだ。病弱な妹が好きだ。大人しい妹が好きだ。健気な 妹が好きだ。活発な妹が好きだ。小生意気な妹が好きだ。口より先に手が出る妹が好 きだ。小憎たらしい妹が好きだ。」  「学校で公園で喫茶店で病院でアパートでプールで神社で裏山で孤島で、この地上 に存在するありとあらゆる妹が大好きだ。」  「手料理を作ってくれる妹が好きだ。貼創膏を付けた指先を見た時など心が踊 る。」  「幼い妹の面倒を見るのが好きだ。ナデナデした際モジモジされた時など胸がすく ような気持ちだった。」  「妹に告白されるのが好きだ。顔を赤くし小さな胸を張り裂けんばかりにしている 様など感動すら覚える。」  「妹が死んでしまう様などはもうたまらない。余命の無い妹と結ばれた翌朝に妹が 冷たくなっているのも最高だ。」  「初恋の幼馴染と結ばれたのを、嫉妬に狂った妹に無理心中で刺し殺された時など 絶頂すら覚える。」  「妹を嫁にやるのが好きだ。手塩にかけて育てた妹がウェディングドレスに身を包 み永遠の愛を誓う様は、とてもとても悲しいものだ。」  「妹が母親になるのが好きだ。姪っ子に20代のうちから伯父さん呼ばわりされる のは屈辱の極みだ。」  「諸君、私は妹を、私を萌やし尽くすような妹を望んでいる。」  「諸君、私に付き従うエロゲネギ板義妹スレ戦友諸君。君達は一体、何を望んでいる ? 更なる妹を望むか? はぁとと汚名にまみれた蜜のような妹を望むか? 悪魔の 逢瀬の限りを尽くし、三千世界の法燈明を塗りつぶし、我と共に神の雷に焼き殺され る妹を望むか?」                   「妹!」「妹!」「妹!」    「よろしい。ならば妹だ。」 「我々は満身の力をこめて今まさに振り降ろさんとする握り拳だ。だが、妹が生まれ た瞬間からここに至る間、堪え続けて来た我々にただの妹ではもはや足りない!」 「乃絵美を! 一心不乱の萌え乃絵美を!」 「我らを規制の彼方へと追いやり流通相手の商売をしている祖父倫を叩き起こそう。 髪の毛をつかんで引きずり降ろし、眼を開けさせ思い出させよう。連中に近親の醍醐 味を思い出させてやる。連中に我々の萌えへの執念を思い出させてやる。道徳と狂気 のはざまには奴らの哲学では思いもよらない幸福と快楽がある事を思い出させてや る」 「一千人の仮想妹で」 「世界を萌やし尽くしてやる」